2009年5月21日木曜日

ヤノマミ


GWに大阪に行った際、天王寺Rock A.I.の盟友イチ先生のところへ遊びに行った時にNHKで放送していた"ヤノマミ 奥アマゾン 原初の森に生きる"という番組を観せてもらった。
NHKが10年間の交渉の後、150日間彼等の集落に同居して撮影したドキュメンタリー。

「人間は肉体が死んだら空にのぼって精霊になり、そのあとは地上に降りて男はアリかハエ、女はダニかノミになる。」

独自の死生観を持って1万年もの昔からジャングルで暮らすヤノマミ族。
彼等は人を2種類に分ける。ヤノマミ(人間)か、ナプ(それ以外の何者)か。

猿や獏、オウムといった獣を狩り命を喰らい、彼等もまた命を大地に差し出す。
女性は出産の直後に自分の子をヤノマミとして受け入れるか精霊に返すかを選択し、精霊に返すと決めた時には産まれたばかりの胎児を葉に包み、大きなシロアリの巣に入れ食べさせた後に火をつける。
胎児を精霊に返した女は夜に咽び泣き、父親はその横でヤノマミの歴史を語り聞かせる。


モノが溢れ、流行に翻弄され、欲望を貪る事が生きる指針となっている日本では考えもつかない世界。
ヤノマミは他の動物達と同じくただ産まれ、そして奢る事なく生を全うし精霊となって大地に返る。

生きるという事、豊かという事の意味。
日常に紛れて意識していなかったそんな当たり前で大事な事を改めて目の前に突きつけられたような気がしました。


(Tajif)









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